証券投資 「現物・信用取引、IPO、未公開株」
なにか投資してみようかな?と思ったときに一番に出てくるのは「株」だと思います。
株は証券投資に含まれます。
証券投資には、株式や投資信託、債券などへの投資がありますが、最近では
投資信託の一種であり、証券取引所に上場しているETF(上場投資信託)やインデックスファンド、ETN(上場投資証券)、REIT(不動産投資信託)なども証券投資として注目されています。
全て一気に書くとわかりにくいので今回は株式についてだけ解説していきます。
株式の利益・配当について
株式投資で利益を出す方法は大きく2つあります。
「①配当金を積み重ねる方法」
通常、株式は企業活動に必要な資金を調達する目的で発行されるもので、株式を購入した法人や個人はその企業の株主になります。
株数に応じて、企業が出した利益を受け取る権利(配当金)などが与えられます。
そのため、保有する株数が多ければ多いほど、配当金の金額も大きくなっていくことから、配当金は株式投資で利益を出す1つの方法となっています。
ちなみに、ソフトバンクの孫正義さんは配当だけで年間100億円の収入があると言われています。
「➁株式の売買で売却益を出す方法」
株式の購入は、企業と直接売買するわけではなく、基本的には証券取引所(株式市場)を介して、電子化された株券を売買することになります。
証券取引所では、数多くの企業の株式がリアルタイムで売買されており、売買する際の
企業の株価(株の価格)は需要と供給に応じて変動しています。
株式の売買で、購入した株価よりも値上がりしたタイミングで売却することができれば、売却益を得られます。
この売却益を継続して出していくことを目指すのも、株式投資の方法の1つです。
メリット
「株式の売却益を期待できる」
株式投資は、売却益を期待できるのがメリットのひとつです。
証券取引所に上場している企業の株価は、取引が行なわれている間、買い注文と売り注文に応じて株価が常に変動しているため、取得したときの株価よりも値上がりしたタイミングで株式を売却すれば売却益を得ることができます。
「配当金・株主優待がもらえる」
株式投資は保有株数に応じて、配当金や株主優待をもらうことができます。
配当とは、企業が株主に利益を分配することで、通常は決算ごとの利益額に応じて配当の金額が決定され、利益が大きければ配当も増えることもあれば、逆に赤字の場合は配当が出ないこともあります。
株主優待とは、企業が独自に株主に対して自社商品やサービスなどを提供するもので、株主の新規獲得や株式を長期保有してもらうことを目的に、多くの企業で実施しています。
人気があるものでは、東京ディズニーリゾートのワンデーパスポートなどがあります。
株主優待の内容は、ネット証券やヤフーファイナンスなどで、企業名や優待の種類、最低投資金額から検索できるため、興味がある方は確認してみてください。
「企業の経営(意思決定)に参加できる」
株式投資をして企業の株式を保有すると議決権が与えられ、企業の経営(意思決定)に参加できます。
議決権とは、株主総会の決議に参加できる権利のことで、株主総会に出席して決議案について賛成・反対の意思を表明できるのです。
デメリット
「初期投資額が比較的高い」
株式投資は、初期投資額が比較的高くなるのがデメリットです。
投資信託はネット証券なら最低100円から購入できるものもありますが、株式投資は最低でも数万円程度の投資額が必要で、多くの銘柄は10万円以上の投資額を用意しなくてはなりません。
「思ったとおりの金額で売買が成立しないことがある」
株式は証券取引所で売買され、株価は常に変動しているため、思ったとおりの金額で売買が成立しないことがあります。
株式の売買には数多くの投資家が参加しているほか、企業の業績や経済ニュースなど、株価の値動きはさまざまな出来事に影響を受けるので、株価を予想して売買を成立させるのは簡単では無いでしょう。
「投資初心者には比較的ハードルが高い」
実は株式投資は初心者にはハードルが高い投資です。
東京証券取引所の市場第一部(東証1部)だけでも2,000社以上の企業が上場しているうえに、常に株価が変動しているからです。
どの企業の株式を購入すればよいかを判断するには、売上高や当期純利益などの業績や、自己資本比率などの財務体質、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった投資指標を確認する必要があります。
業界や政治の動向によっても株価は変動するため、株式を購入・売却するタイミングを判断するために、経済関連のニュースや株価を常に確認することも大切です。
このように、株式投資には投資判断のために確認すべきことが多くあるため、取引に慣れていない投資初心者には比較的ハードルが高いと感じるかもしれません。
リスク
「株価変動リスク」
株式は証券取引所で売買されているため、株式投資には株価変動リスクがあります。
証券取引所が開いている時間帯は常に株価が変動し、うまく売買できれば売却益が期待できますが、株式投資は元本が保証されるものではなく、取得価額よりも株価が値下がりし、大きな損失を出す可能性もあります。
「信用リスク」
企業が財政難や経営不振などを理由に、債務が履行できなくなる可能性(不履行)があることを言います。
株式の購入は企業に出資をすることを意味し、もしも株式を購入した企業が経営不振のために破綻した場合は株式の価値はなくなり、投資資金をすべて失うことになるかもしれません。
「流動性リスク」
売買が減って取引が成立せず、株式を売りたいときに売れない可能性があることです。
たとえば、株式を購入した企業で不祥事があり、売り注文ばかりで買い注文が入らないと取引が成立せず、値がつかないことがあります。
このような状態になると、取得価額よりもはるかに低い株価で売らざるを得なくなり、大きな損失を出してしまうかもしれません。
株式投資の種類
「現物・信用株式投資」
株式投資の取引方法には、大きく分けて4種類があります。
・現物取引
通常の株式売買取引のことで、持っている資金の範囲でしか株式を売買できない取引です。(現金で株式を買い、また株式を売り現金を得る取引)
・信用取引
証券会社からお金を借りて、持っている資金以上の売買ができる取引のことです。
買いから入る方法だけでなく、株式を借りて、売りから入って後から買い戻す空売りと呼ばれる取引もできます。信用取引をうまく活用すれば、株価の下落局面でも利益を得ることが可能です。
しかし、信用取引は持っている資金以上の取引ができてしまう分、損失も大きくなるので、株式投資に慣れてない人は現物取引を行うほうがよいでしょう。
・IPO投資
株式市場に新規上場する企業の株式に投資をする方法です。
新規上場する企業の株式を購入するには、証券会社が行なう抽選に参加して当選する必要があり、当選すると株式を公募価格で購入できます。
そのため、IPOに当選して株式を公募価格で購入し、上場初日に初値で売却すると利益を得られる可能性が高いことから、IPO投資は人気が高くなっていますが人気が高いゆえにIPOの抽選に参加しても当選するのが難しいため、必ず購入できるとは限らないデメリットもあります。
・未上場企業の株式投資
株式投資は上場企業の他に、まだ株式市場に上場していない未上場企業の株式(未公開株)に投資をする方法もあります。
未上場企業の株式を購入し、将来株式市場に上場して株価が大きく値上がりすれば、資産が大きく増える可能性があります。
しかし、未上場企業に投資できる機会はあまりないことや信用できる企業かどうかを見極めることも難しいことから、相応のリスクがあります。
まとめ
今回は株式投資の基本である、現物取引・信用取引、IPO、未公開株について解説させていただきました。投資信託などは別の機会にとさせていただきます。
基本的に株式投資含めて投資全般は少額の余剰資金から始め、分散して投資することが成功への道かと思います。
資産の偏りはリスクを高める原因となります。
ご質問等ございましたらお気軽にどうぞ(^^♪
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