国債・社債
原則として元金保証される国債や社債などの債券はそのリスクの低さから投資初心者にも人気の金融商品の一つです。
今回は国債・社債等の債券について簡単にわかりやすく解説していきます。
国債とは
国債とは、国が発行する債券である国庫債券の略称で、国が資金調達する手段の1つです。
投資家は国債を購入することで、国が設定した金利を半年に1回受け取れます。満期になると、投資した元本が償還されます。
国が発行している債券ですので、国が破綻しない限りは元本割れリスクはないといえます。
国債の種類
「利付国債」
利付国債とは、1年に2回(半年に1回)利子の支払いが行われる国債です。
満期が発行時に設定されており、通常は満期時に発行価格と同額の額面金額が支払われるため、満期時まで保有している場合は元本割れしません。(国が破綻しない限り)
その一例を記します。
「割引国債」
割引国債は、通常国債のような利子の支払いはありません。利付国債と同様に、満期が発行時に設定されていますが、発行価格は満期までの利子分が額面金額から割り引かれた形となっています。
社債とは
社債とは、企業が必要となる資金を調達するために発行する債券で、お金を借りたことを証明する借用証書に該当します。
借用金額と返済日、支払われる利息があらかじめ提示されています。
企業は一般の投資家から迅速に資金調達ができることに加えて銀行預金の金利が低い現状、投資家にとってはより高い利息を得る手段となります。
社債の種類
「普通社債(SB)」
Straight Bond = 普通社債です。
返済期限が設定され、その間に投資家に利息(クーポン)が支払われる社債です。
信用リスクが高い社債ほど利息も比較的高くなる傾向があります。
「転換社債(CB)」
Changeable Bond = 転換社債型新株予約権付社債です。
一定の価格において、社債を発行している企業の株式に転換できるという特別な条件付きの社債です。
通常の利息が得られるだけではなく、株との転換により値上がり益が得られます。
しかし、普通社債と比較して利息が低いことがデメリットです。
「ワラント債」
社債と株式を一定の価格で購入できる権利が付帯された社債です。
先程の転換社債は、社債を株式に転換できるものですが、ワラント債は、通常の社債に加え、株式を購入するための資金が追加で必要になります。
「劣後債」
弁済順位が低いため、企業に破綻などの事態となった場合に損失を被る可能性が高くなりますが、その分利息が高く設定されています。
「電力債」
電力債は、電力会社が発行する債券です。
※電力債は電気事業法で一般担保付社債と認められていましたが、電力自由化や自家発電・小売部門における対等な競争条件を確保する観点から、2020 年 4 月 1 日をもって、一般担保付社債発行の特例が廃止されることになりました。
しかし、電力の安定供給を確保するために電力会社、送配電事業子会社および発電事業子会社については、経済産業大臣の認定を受けた業者のみ2025 年 3 月 31 日までの 5 年間は一般担保付社債の発行を可能とする経過措置がとられています。
そもそも債券とは
「債券」
国や地方公共団体・企業などが資金を集めるために発行する借用証書のことです。
貸主は資金を提供する代わりに、一定期間ごとに利息を受け取りながら1~10年程度の一定期間(満期)後に資金を回収することができます。
基本的に元本は保証されるのですが、期間の途中で売却する場合はその時の市場の動向次第では手元に戻るものが元本より少なくなる可能性があります。
国が発行している国債であれば 3年・5年・10年満期のものは購入後1年以上経過していれば、2回分の利子は取られますが途中解約(換金)が可能です。
「外債」
円建てで購入する債券を円建て債券、外国通貨で購入する債券を外貨建て債券と言います。
外貨建て債券の場合は利息がつくだけでなく、為替の動きによってもその価値は変動します。
為替の影響を大きく受けることになりますので為替による価値の暴落が利息よりも大きくなり、価値が額面以下になることもあり得ます。
もちろん反対に円安が進めば、利息+為替による利益が受け取れることになります。
まとめ
国債の魅力は元本保証という点ですので、投資ビギナーの方にはお勧めの商品です。
しかし、元本保証ですのでリターンは少なく、銀行に預けるよりはマシといった感じです。
ご質問等ございましたらお気軽にどうぞ(^^♪
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